山崎55年が発売されるそうです

  • 2020.01.31 Friday
  • 01:19

国産ウイスキー業界でビッグニュースが出ました。サントリーが山崎55年を販売するそうです。

僕はちょっと穿った見方をしているのでそのあたりの話も一緒に。

 

・日本国内限定100本の販売で価格は300万円(税別)

・サントリーとしては過去最高酒齢

・予約受付は2月5日からで抽選販売

だそうです。

 

「ウイスキーが一本300万円?!そんなの飲む人いるの?」

と思う方も多いでしょうが、僕は今回の価格設定、しかも日本国内のみの販売となると激安だと思います。100本ぶんの予約なんて2,3秒で達すると思います。抽選倍率は相当な倍率でしょう。

 

世の中には、

「知り合いの名前借りてたくさん応募したら2本買えたから1本は友達集めて飲んじゃおっと。300万円のウイスキーなんてネタとして面白いじゃん。めっちゃ映えるし。残り1本はなんか買いたい物があるときにでも売ろうかな」

という人もたくさんいるでしょう。僕の周りにはいないですけど。いたら飲むとき呼んでくれ。

 

もちろん僕なんて庶民ですから飲むとなると300万円なんて口が腫れてとても飲めないですが、投機として見るなら激安だということです。

 

例えばユニクロの株を買おうとしたら今日の終値で1単元5,864,000円必要なわけです(単元未満で買える証券会社もあるんですけどね)。それに比べれば全然安いし、将来間違いなく値上がりするはずです。こんなイージーな投機はありません。

 

現状のウイスキーブームが続くと仮定すれば、買った瞬間に転売相場は500万円〜700万円、10年後には1000万円〜1500万円、30年後にはおそらく2000万円以上の値がつくのではないでしょうか。あくまで僕の予想ですよ。

 

僕もとりあえず応募だけはしてみるつもりです。でもホントに当たったらどうしよう?300万円、いや税込みで330万円か……、現金かき集めて、銀行の貸し金庫借りて15年ぐらい預けとこうかなぁ?でも15年後にどこに売りに出せばいいの?


 

ここからはひねくれ者の僕の想像ですが、サントリーとしても100本のうち相当数が転売されることは承知の上での販売だと思います。アフターマーケットで価格が上がるということはブランドの証です。マッカランやフェラーリ、ロレックス、エルメスの仲間入りです。ブランドイメージが構築されれば今後の商売が非常にやりやすくなります。強気な価格設定でも消費者は買ってくれますから。100本売って3億円なんてサントリーホルディングスとしては微々たる金額(伊右衛門180万本相当)ですが、ウイスキー部門にとっては大事な転機になるかもしれません。

 

物は出来るだけ高く売るのが成功する商売の基本です。それを可能にするためにはブランド力が必要です。アップルが良い例ですね。

もちろん分かっていても出来ないからみんな苦労しているわけです。当店なんて18年間頑張ってもブランド力なんて鼻毛の先ほども構築できていません。ブランディングってほんと難しい。

 

これで興味深いのがライバルのニッカウヰスキーの出方です。僕みたいな一介の飲み屋のオッサンが偉そうに言うのもおこがましいですが、ニッカってここらへんのブランディング戦略が昔から下手なんですよね。何回もチャンスを逃してる。


 

もちろん10年後20年後の世界が経済成長を続けているかなんて分からないですし、ましてや今のウイスキーブームが続いてるかなんてもっと分かりません。「お前のブログ見て買ったら大損したじゃないか!」って怒鳴り込んでこないでくださいね。昨日も他人の話なんて信用するなって書いてるでしょ。

投資はあくまで自己責任で。

 

スコッチウイスキーとバーボンウイスキーの違い

  • 2020.01.21 Tuesday
  • 20:42

けっこう長いこと酒飲んでる人でも案外分かっていないのがスコッチウイスキーとバーボンウイスキーの違い。「スコッチは大麦が原料でバーボンはトウモロコシでしょ」とまでは知っている人もいますが、では何でそんなことになったか説明できる人はなかなかいません。今日はそこらへんの話を簡単にしてみましょう。

 

そもそもウイスキーとは?

々鯤を原料とした

⊂留酒であり

Cで熟成したもの

です。

 

ブランデーは琥珀色の見た目は一緒ですがフルーツが原料なので,乏催しません。ビールは原料は麦ですが醸造酒なので△乏催しません。ワインや日本酒は説明しなくても分かりますよね。ジンやウオツカは穀物を原料とした蒸留酒ですが(稀に例外有り)樽で熟成しないのでに該当しません。

じゃあ熟成させたウオツカや麦焼酎はウイスキーとは呼べないのか?ラムの原料のサトウキビだってイネ科の植物だから穀物じゃないの?という突っ込んだ質問は専門の学者さんか研究家に聞いてみてください。僕も分かりません。とりあえず上記の3定義を覚えておけば充分です。定義や法律なんてものは国によって微妙に違いますし、誰かさんの都合が良いように後付されるものなので大まかに覚えておけば大丈夫です。

 

学校で習ったとおりアメリカという国は1492年にコロンブスが発見して以来、ヨーロッパ各地からの移植によって出来上がった新しい国です。で、まあ人が移動すれば文化文明も移動し、当然ウイスキー造りの知識技術もスコットランド人やアイルランド人と一緒に移動したわけですが、

 

「今日も一生懸命働いたしウイスキーでも飲みたいなぁ。でも原料の大麦が手に入らないや。じゃあとりあえず今ある作物と機材で作ろうか」

 

てことになるわけです。で、200年以上の間に様々な技術革新や研究、法律とのイタチごっこを経て出来上がったのが今のバーボンウイスキーというわけです。これがスコッチウイスキーとバーボンウイスキーが原料も製法も違う理由です。

 

大英帝国時代に強く影響を受けたインド、オーストラリア、ニュージーランドなどでは古くからウイスキーが作られています。ガイアナ、バルバドス、トリニダード・トバゴなどカリブ海周辺ではサトウキビが身近だったのでラムになったのでしょう。

 

日本はNHKドラマ「マッサン」で描かれたとおり竹鶴政孝がスコットランドまで勉強に行って知識を持ち帰ってきたので、ウイスキー分布としては比較的新しい飛び地です。

 

最近話題の台湾はまだ20年足らずの新しい飛び地です。

 

あまり知られていない所だと、ドーバー海峡を挟んでイギリスと至近であるフランスのノルマンディー地方でも早くからウイスキーは作られています。カナダのノバスコシアにも蒸溜所がありますし、イタリアにも蒸溜所があります。意外な所だとバリ島にも蒸溜所があります。その他にも今や世界中にたくさんの蒸溜所がありウイスキーが作られています。

 

まさに人が移動すれば文化文明も移動する。そして時代とともに情報の伝播は広く速くなり、コロンブスは命懸けで、マッサンは船で数カ月、今や日本からイギリスまで飛行機で12時間ほどです。そして技術革新によって今まではウイスキーづくりに適さなかった土地でもウイスキーが作れるようになっているのです。

 

上記の新しい蒸溜所はスコッチタイプのウイスキーを作っているのに、なぜか北米大陸だけ大きく形が変わり固定化したのは歴史的なタイミングや文化的なものなのでしょうか。興味深いですね。そんな不思議に思いを馳せながらバーボンを飲むとより一層味わい深く楽しめます。

 

ベンリアック オーセンティカス 25年

  • 2019.12.11 Wednesday
  • 02:39

先週、常連のTさんが「来週はボーナス出るので25年祭りをやります!」と高らかに宣言されました。

ただTさんは気遣いのある方なので、口開けは遠慮されてしまいます(そんな遠慮は要らんのですが)。なのでベンリアック オーセンティカス 25年は僕自ら口開けしておきました。

貴重品なので仕事終わってから久々のガチンコ テイスティングです。

 

 

香り

鼻腔をサクサクとくすぐるように刺激する強すぎない穏やかなピート。新築のログハウスを訪れたような爽やかな木の香り。ドライオレンジ、レーズン、杏、カカオのような濃厚な甘さは時間経過とともにより強くなり、長期熟成のウイスキー特有の艷やかで色っぽいグレープフルーツの香りが徐々にくっきりと浮かび上がってくる。

 

ボディーはミディアムだが味わいは濃厚でホット。とてもスパイシー。

 

フィニッシュ

心地よく穏やかにフェードアウト。

 

総括

もともと伝統的であるスペイサイド+ピートという製法の再現は他の蒸溜所も色々と試みているが、25年という長期熟成原酒にピートという組み合わせは大変貴重で興味深い。やや没個性とも言えるベンリアックを足し算理論でバランス良く豊かで、美しも楽しみ深い一本に仕上げている。

  

プロのテイスティングもリンクしておきます。

Whisky Magazine - ベンリアック オーセンティカス 25年

 

 

2016年に2億8500万ポンド(約400億円)でベンリアックをブラウンフォーマンに売却して、すぐ2017年にグレンアラヒーを買収したことで話題の、策士、仕掛け人、アイデアマンのビリー・ウォーカーが手掛けたボトル。ご興味ある方は今のうちにどうぞ。

 


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